『ミクロとマクロは繋がっている理論』

小学校の高学年か中学くらいの時からだろうか、確か分子とか原子とかをちょうど習いだした時期かも知れない。
この地球を飛び出て太陽系も飛び出てさらに銀河系も飛び出ていって宇宙の果てはどうなってるんだろう?
物を顕微鏡で見ていったらどこまで細かく見えるんだろう?という好奇心。
その行き着くところってあるのか?つまり物の最小単位はどういう形をしているんだろう?
誰しも一度はチラとでも考えるだろうし、万国共通の疑問で物理学となり素粒子学となり、今現在進行形で研究機関があって国をあげ世界をあげ解明しようとしている人類共通の素朴な疑問と言っていいだろう。

こんな事を日々生活の中でボヤーっと妄想してみたり、時には真剣に本とか読んで考察していくうちに次のような妄想的真理に辿り着いた。
「マクロとミクロは結局は繋がってるんじゃないか?」と。
「ループしてるんじゃないか?」という仮説である。

分子→原子→素粒子→ループ

観察者である人間を基点に、そこからミクロとマクロの認識限界点を探ろうという人間の果てしない探究心と好奇心。
水で例えると水を構成しているのは水分子。H2O。
酸素原子1個と水素原子2個からなる教科書で見たあのミッキーマウスみたいなやつだ。その原子は原子核の周りを電子が回るという内部構造を持ちその原子核は陽子と中性子から成っている。
さらに陽子はクォークやらレプトンで成りアップクォークやらダウンクォークやらがある。質量無しと言われたニュートリノがスーパーカミオカンデ実験により質量を持つと実証され、粒子に質量を与えるヒッグス粒子も発見された。最新の素粒子論はこの辺りまでか。

このアップクォークやらダウンクォーク?・・・まさかレフトとかライトとかも出てくるんじゃなねえだろうな・・・と思っちゃった辺りでこりゃキリがなーい底がなーいナンデモあり感が漂ってくるわけで・・・。(実際アップとボトムはありますが・・・)
要は素粒子論って肉眼で確認できない世界の話でこっち側にコレがあるって事は物理方程式で考えると反対側にも同じ質量のものがきっとあるはずだ。
という事は何がしの実験をすれば何かしらの結果が出るはずだ、とまず仮説を立て実験で結果が得られれば立証という具合となる。
しかし現時点での物理常識を元に積み上げていくので、そもそもアインシュタインの相対性理論が覆されたり、実は光にも質量があったなんて事が発見されると物理学常識そのものが覆りまた新しい常識から積み上げなくてはならず、そんな事が今後100年絶対に起きないなんて誰にも言えないのだ。
そもそも重力・時空・次元とかのメカニズムが解明されてくれば、ダークマターやらブラックホール事象の地平線とかも物理常識として理解できる頃には基本常識も大きく変わるのもこれまた然り。


ではミクロとマクロが繋がるとはどういうことか?
ある観察者がミクロ世界を"空間的に真っ直ぐ"かつ光の速度を超越して見ていくとする。ニュートリノよりもさらにミクロ。さらにさらにその先のミクロ。
という具合に行くとマクロ風景にだんだん変わってきて星の密集域とボイドからなる網目状の宇宙全貌が見えてくる。
そして超銀河団、天の川銀河、太陽系という具合になり、地球のもとの観察者の風景が見えるのである。
そう観察者自身が自身の後姿を見るところまでループしているのだ。

ここまでが3次元の存在である人間が3次元宇宙を追求したとき観察できる限界域であり、それはループ構造をしている。
要はミクロもマクロもはなから存在しない。そんなものは人間を起点として人間が勝手に決めた物差しであり、3次元宇宙の構造がただ人に限ってはそう認識されるだけの事なのだ。
実際ミクロ世界は認識は出来てもそこへ人体では行くことができないし、マクロも同様で太陽系も抜け出せないのが現実だ。
光の速度で移動しても直径10万光年ある銀河系を抜け出すにはワープ航法やワームホールを利用しない限り不可能だ。

ここでの注意点が”空間的に真っ直ぐ観察”できなければループしている感覚にならないという点である。
これは至難の技で、例えばこの地球上で東京タワーを基点として、そこから真っ直ぐ伸びる(実際は地球の球面に平行に湾曲する)架空の望遠鏡で観察していくと理論上ぐるりと一週回って東京タワーで観察している自分の後頭部が見えるはずである。
しかし非常に大きくテコの原理が働く為1ミリでもずれるとエッフェル塔が見えてしまう危険性もあるのだ。
これが宇宙サイズになるのでわずかコンマ数ミリのズレが全く違う銀河に行き着く可能性もあり混乱の原因となるだろう。


ここにある一つの真理が浮かび上がる。
世界が存在するには必ず法則が必要だ。そして法則は必ずループしていなければ成立しない。行き止まりがあってはいけないのである。
地球規模で見ても全てが流転しこのループ法則により秩序が保たれている。
水の存在、食物連鎖、生命体の構造、仮にどこかに行き止まりがあると秩序が成り立たず不均等が生じ瞬時に滅ぶか世界として存在できないのだ。
そうミクロとマクロは繋がっていないといけない。逆もまた真なりで、マクロからみてもミクロに行き着くはずである。

今、あなたの目の前のパソコン画面を構成している合成樹脂の中の炭素原子。
無数ある炭素原子のミクロ世界を光の速度を超越し”真っ直ぐ観察”できたならその全てはあなたの部屋に戻ってくるはずだ。
無数の炭素原子の中に無数の異なる宇宙がまるでマトリョーシカのように入っているのでは決して無い。
ただ3次元宇宙の空間そのものがループ構造なのである。さらに異なる次元が自身もループしながら関わり合い多次元宇宙として存在している。


調子にのって言わせてもらうと、ビッグバンなんてのも宇宙の始まりでもなんでもない。宇宙は収縮と拡張を繰り返してるのである。そうループしているのだ。
そのリズムが数千億光年と余りにも壮大である為に気づかないだけで、一定のリズムを繰り返しており、拡張が臨界点を迎えると今度は宇宙は収縮し始める。
全てのエネルギーは高凝縮、高圧縮され、数千億光年後またある臨界点で圧縮されたエネルギーが今度は拡張に転じる。
ここを切り取って単にビックバンと呼んでいるだけなのである。そう宇宙はビッグバンとビッグコンプレッションを繰り返しているのだ。
「心臓の鼓動理論」とでも命名しようか。

ビッグバン・ビッグコンプレッション心臓の鼓動理論

ではなぜこのような運動をしているか?
この問いは、なぜ人の心臓って動いているのか?と同議である。
心臓の中の筋状細胞が自ら電気を発生させ心筋繊維を収縮させ云々~は単に鼓動メカニズムの説明であり真意のある答えではない。
「なぜあなたの心臓は動いてるの?」
「なぜあなたは生きているの?」
この問いにあなたは答えられるだろうか?
おそらく「生きているから」「生命だから」以外に答えられないだろう。宇宙も然り。
宇宙自体が生命体なのである。


このような真理や法則は全てに通じ、万有引力のように「あたりまえの事象として存在している」ので身近な生活に必ず応用できるので心得ておいて損はない。例えば人間社会もループ構造である。
イメージ図などではよくピラミッドとして描かれトップに富裕層が居て最下層に貧困層がいる。が、これはただ単に資産面を平面的に表しただけの何の意味もない略図で実社会はもっと色んな要素が複雑に絡み合いその中でカネが流動している。
事実カネが流動しなくなったらハイパーインフレやデフレーションに陥り国が崩壊するだけだ。
これは国だろうと企業だろうと集団で活動する組織にも同じ事が言える。

とあるブラック企業が良い例かもしれない。
そこの人事部長である魔黒太郎は、毎年入ってくる使えない新入社員を毎度イジめ倒しふるいにかけるクソ部長だ。
そこへ今年の新入社員として就活で面接100社落ちの末にようやくこのブラック企業へ入社した見黒タエ子。なんせ100社落ち。当然タエ子は使えない。
何事もトロく効率が悪い。性格も根暗。ルックスもイマイチ。女子力も低い。
魔黒部長はこういうダメ新人を嗅覚的に捉え、そのドS気味な眼差しで入社当日から見黒タエ子をガッチリロックオンしていた。

研修期間内にどうにかしてタエ子を自主的にフェードアウト退社させようとあの手この手を駆使する魔黒部長。
まず朝一からホワイトボードに成績表を貼り出し、タエ子のダメ実績を強調したパワハラ朝礼から地獄の1日が始まる。
昼食が近づくと社から往復でギリ1時間の特製幕の内弁当を買って来いとパシらせ、タエ子から昼休憩を奪いつつ、
「お使いも満足にできないのかお前は・・・。もうカップラーメン食っちゃったからいいよっ!」からの弁当代もタエ子負担という連続コンボ。
終業が近づくと全ての事務処理をタエ子に集中させ、鬼の様なサービス残業を強要し他の新人は呑みに連れて行くという露骨なイジメで1日が終わるのだった。

日々消耗していくタエ子であったが、100社落ちの末に何とか入ったこの会社。ブラック企業とはいえタエ子にも意地とプライドというものがあった。
そんな地獄の日々を耐えるタエ子だったが、とある転機が彼女に訪れる。
毎月末の専務との恒例ゴルフに取引先の社長も同席すると告げられる魔黒部長。当然取引先の社長とは初対面なのでお互い名刺交換をする。が、直後、魔黒に衝撃が走った。
その取引先社長の名詞には「見黒 簿札」と書かれていたのだ。
まさか。。。しかしその嫌な予感は見事ドストライクに的中していた。


「・・・せ、専務これは・・・」といいかけた魔黒に、被せ気味に見黒社長は大きな通る声で言い放った。
「いやね。ウチの娘は昔から少~しだけ引っ込み思案な所があってねえ。見た目もしおらしく心根は優しいんだが、どうも競争が苦手でねえ。社会経験が足りないんだなあ、なんて私は考えたんだよ」
次第に青ざめていく魔黒の顔面。
「そこで見黒社長とは長年の友人でもあるウチの社長が、娘さんの事だったら一度試しに我社でどうかという事になったらしいんだ」と軽快にゴルフクラブを素振りする専務の口元には微かな笑みが浮かんでいた。
油汗が一気に噴出してくる魔黒。
「しかし最近の娘は帰りも遅くてねえ。元気もないしねえ。昨日も泣いてたなあああっ!」ゴルフクラブを握り締めながら更に声を荒げる見黒簿札。
「・・・こ、こ、これは、そ、その理由がっ・・・」瘧のように震えながら言いかける魔黒にかなり喰い気味に、
「なあ!魔黒君っ!知ってたあああ~?」
「はひっ!?」
「繋がってるんだよおお!!ミクロとマクロってさあああ~!!ドーーーーーン!!」
「はびべええええ~~~!!」


その後の魔黒の転落劇は凄惨を極めた。
降格、左遷と厳しい冷遇に加え可愛がってきたはずの部下達にもイジメの実態を盛り気味に暴露され、社内に居場所はなく、長年勤めてきたにも関わらず自らフェードアウト退社を余儀なくされた。
中年ニートに成り下がった魔黒に追い討ちをかけるように身に覚えの無いセクハラ疑惑まで浮上。これが原因となり年頃の娘からも猛烈に嫌われ、最終的には妻とも離婚。
そして一人家を出る結果となり、元々の性格の悪さが祟ったのか助けてくれる友人や親戚筋も無く結果ホームレスにまで転落・・・。

ミクロとマクロは繋がっている・・・。
繋がっていないように見えても、どこかで必ず何かが繋がっているのだ。
そしてもし魔黒太郎がチラとでもこの理論を承知していればここまでには至らなかったのではないか、と研究者達の間でもたまに論じられているという。


fin