Wolf&Buffalo_Sun&Moon
2025.07.11

-Wolf&Buffalo_Sun&Moon-


-Making moovie-


「狼と月」「バッファローとサンフェイス」


IERIBのRidersJacketのファスナーペンダント。取り外しが容易ですのでもちろん普通のペンダントとしても使用できます!


ITALU-YA店内にあるオリジナル一点商品「A_HowlingWolf」をご覧頂いてこの感じで2個オーダーしたいというご要望からでした。


ですので、ファスナー2つある内の陰と陽で月と狼モチーフは既に決まっていたのですが、陽側はどうしようか、あれやこれやと店内で雑談しながら決めていきました。


丁度サンドアートのサンフェイスが飾ってあったのでサンフェイス=太陽と草原にバッファローがあうのでは?と決まりました。


月とサンフェイスはK18で製作しています。


3層構造のオーヴァーレイなので(厳密に言うと3層+アルファ)より立体的に見え、よりストーリーを表現できる構造なのです。


ファスナーなので実用面においてのキズ対策として叩く、彫る、ヘラがけ加圧して堅牢性の高い鍛金にて製作しました。
 


・No.228:狼とバッファロー・月と太陽・ジッパーペンダント
 
 

Making by ITALU-YA
2025.07.11 19:22 | PL | オーダーメイド履歴 |
四季リング紅葉カスタムバージョン
2025.07.05


四季シリーズ
造屋のオリジナル・四季シリーズの紅葉リングのカスタムオーダーです。


全体の仕上げは梨地燻し銀仕上げで黒を基調に雅な印象に仕上げています。


スクロールしている紅葉の葉っぱの3種類を銀から他地金へ変えています。左側は素銅(すあか)。


真鍮。


金。K18素材です。


特にグレーブラックの中に金が光ると一段と雅さが増します。
 
 
 

Very Thanks@hidedayooo!!
 
 


Making by ITALU-YA
2025.07.05 19:15 | PL | 造屋 |
宝珠ペンダントの総打出し
2025.06.03



宝珠ペンダントの総打出し完成風景。

「宝珠」という初めてのモチーフでのペンダント製作でした。
いなり玉ともいうらしく古くは葱の花や生命力そのものを表した形、紋らしいです。
この宝珠ペンダントのメイキングムービーを撮ってみましたのでご覧ください。




宝珠ペンダントの総打出し製作メイキング①

この面白い形を「総打出し」で製作しました。
打出しってなんぞや?と普通は思いますよね。一枚の平板を矢坊主鏨(タガネ)、なめくり鏨、ナツメ鏨、そばよせ鏨(これらの鏨も全て作ります)で叩いて立体的に仕上げていくというなんとも原始的で根気と根性が必須かつ無茶苦茶時間もかかりコスト的に非効率なプリミティブワークなのです。しかしながら、この打出しでしか出ない「味」が確かにあります。明治、大正期に作られた金工文化で帯留めや刀の鍔など骨董市でも見かける事が出来るアンティークモノはほぼこの打出しが用いられています。近代の綺麗な印刷と江戸期の絵師、彫師、刷り師が作成した浮世絵との比較と言えば分かりやすいでしょうか。




宝珠ペンダントの総打出し製作メイキング②

主に「打出し加工」の一部始終はこの②です。
鍛金で地金が締められるので独特の硬さ、バネ、光沢が生まれます。あとこれはなんと表現すればよいか作り手側の勝手な感覚になりますが対象に愛着が芽生えてくると言いましょうか。初めは平面だったものが鏨で何千回と叩く内に段々と立体的に成長しハッキリとその形に成り、主張してくる様に生命誕生とも言え可愛く思えてくるのです。しかしながら、いやはや動画に納めるのが大変で…撮りながらだと叩く振動やカメラが邪魔で肝心のペンダントが良く見えずで苦心しました。苦労の甲斐をご覧頂ければ幸いでございます(笑)




宝珠ペンダントの総打出し製作メイキング③

今回は裏板も打出しで作る、正に総打出しでした。表部分の凸に対して裏板は平面でロウ付けして輪郭で切り落とす事が多いと思います。裏も凸です。凸と凸を合わせました。ストロベリークオーツに光を通すために裏は宝珠いなり玉型に抜いています。



ヤニ台。ピッチボールとも言います。松脂と植物油と砥の粉を混ぜて作ります。各比率を微妙に変える事でベタつき感や硬さを調節します。バーナーで温めて柔らかくして対象を固定させます。このヤニ。対象が温かい物にはくっつき、冷たい物には離れるという性質を持ちます。昔の人は良く考えたものです。


このカザフスタン産のストロベリークオーツをお持ち込み頂いての製作でした。
今はもう閉山していて取れないとお客様仰っていました。

過去に製作したオーダーメイドで同じく打出し技法を用いたものは以下になります。
No.184:狛犬の打ち出しペンダント
No.165:ムシュフシュの打ち出しペンダント
No.141:咆哮する虎

あとは、このフェザーなんかもボディは打出し成型と鏨彫り製作しています。
No.222:天然血赤珊瑚のホワイトフェザー・ジッパーペンダント

まあ中々理解は難しいと思いますが、少しでもこれが「打出し」かと分かって頂ければ幸いに思います。
まあなんせ面倒。時間と手間がかかる伝統技法。ですがそれなりの味がある粋な技法と捉えて頂ければ嬉しいのです。
手間と時間が掛かるって事は先立つ物もそれなりに。とも捉えて頂ければ本望でございます🙇🏻
 
 
 
 
Making by ITALU-YA


2025.06.03 16:53 | PL | オーダーメイド履歴 |