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2014.11.01
銀煙管の作り方Part2~鯉の滝登り図~
伝統技法である色上げを用いたご注文。鯉の滝登り銀延べ煙管8寸パートTWOようやく全体がそれらしく均等に丸まったら継ぎ目をロー付けにて塞ぐ。水で漏れがないかチェック。でないとヤニ漏れするからね。ほんでもって次の作業「くびきめ」これが一番難しかった・・・中の空洞を丸いカタチで維持させながら全体を鎚で叩きながら曲げる!(笑)初めゼンっゼンっ曲がってくんないの(泣)っていうか伝統職人は凄いわやっぱ。これ量産すんならもっと補助具いっぱい必要。ここに時間かかった・・・「さらつけ」作業火皿であるカップ状の物をつくり嵌め込みロウ付けする。作業は「ヤニ止めつけ」から「ならし」、「やすり」→「キサゲ」→「磨き」へと続く。もうほぼ本体完成。実用には差し支えない。ここからは装飾を施していく。今回は鯉の滝登り図なのでまず背景の滝と紅葉の木を彫り込んでいく。全長八寸。煙管では長い方ですね約24センチ。重量もそれなりにあり渋カッコいい。鬼平犯科帳みたい(笑)こんな銀煙管を注文してくれる日本人がまだいるということを日本国民は誇りに思わなければならんでしょう。海外の方々見たらリスペクトするでしょう。日本の悲しい所って決して戦争の敗北なんかではなくて自ら誇りを棄ててしまった所にあると思う。いくらケンカに負けてもイジメられても媚びない道はある。どんな文明も最後は滅びる。どうせ同じ滅びるなら媚びて滅するより媚びずに死んだ方が良いでしょう。装飾に使う紅葉を銅、真鍮の2つの素材を使って作る。ここからは伝統技法中の伝統技法、銅合金に色をつける色上げという加工法です。いや~難しい!っていうか金工の分野が深すぎだし、決してオープンな世界じゃないので一生掛かってもゴールは無いでしょう多分。  銀煙管の作り方Part3 >> 
2014.11.01
銀煙管の作り方Part1~鯉の滝登り図~
・銀延べ煙管・色金・緋銅・赤銅・四分一先日ご注文して頂いた銀煙管について。なんか煙草より安上がりみたいで何気に煙管とかパイプ吸う人増えてるらしいね。でもこの注文のおかげで煙管について色々調べて勉強になった。自分でも安いものを買って実際に吸ってみたりとか。調べていくと今良く吸われているのはシガレットであって大量生産・大量消費社会で生まれた只ニコチンを吸収するだけの粗末品らしい。本来莨(たばこ)は味も含めその使う道具まで趣向を凝らし楽しむものだと。茶道や英国のティータイムなんかにも通じるもっとゆったりと深い精神があったんだね。確かに根付や叺(カマス:煙草入れ)は日本の古くからの文化が生んだものだ。コレは真鍮製の安いキセル。全体のフォルムやら機能やらをコイツを参考にしていく・・・この形!このフォルムまでたどり着くのにもひと苦労やで・・・丸く湾曲させてゆく作業。「ぶんだし」というらしい均等に曲がってるか・・・叩いてはチェック。叩いてはチェックの繰り返し。「まるめ」と「ならし」作業ホントにコレで丸くなるのか?と思うが根気良くやっていくとだんだんなってくるんだコレが  銀煙管の作り方Part2 >>
2013.07.19
タイピンの作り方~倶楽部99+~タイピンオーダーメイド
以前タイピンのご注文を頂いた倶楽部99+という団体様からお久しぶりに数モノのご注文が入りました。同じくタイピンです。同志にプゼレントしたいというのです。少し長いですが今日はタイピンの作り方を教えて進ぜようまずは銀を切り出し、研磨。指が痛くなるかもしれんがツライチになるまで研ぐ寸法確認!長さよし!厚みよし!カミさんつよし!裏彫りを前もって入れておく。俺たちはサルじゃない、俺たちはサルじゃない俺たちはサルじゃない俺たちはアホじゃない俺たちはホモじゃない俺はやってない俺うそついてないインディアンうそつかない・・・倶楽部99+、倶楽部99+倶楽部99倶楽部99クラブきゅうきゅうクラブくるくるクラブタモリクラブ・・・これは金剛砂という伝統技法じゃ。銀表面を梨地に荒らすことが出来るんじゃ。サンドブラストみたいなもんじゃな。裏に金具ロー付けして、文字のとこだけスッテ艶出してと・・・ダイブンそれらしくなってきたろうタイピン金具を取り付け、カシメじゃ。ひとつひとつだから何気に時間かかるで。研磨してキレイになってきおったで。もうすぐじゃ。安全ホック取り付けてと・・・この光。本物のタイピンっぽいじゃろ?って本物やー言うねん!ひとつひとつ丁寧に丁寧に。おばあちゃんぽたぽた焼き作りましたみたいに。箱にセットして完成!あとは納品待ち!ふ~やっぱ数モノやると職人っぽいていうか、町工場ぽくていいやね。何気に大変だけど充実感もある。あ~もの作り楽しい~♪ ~ fin ~